人生の転機になったセリフはありますか?
あなたの価値観や人生観を変えた、そんな一言。
そのときの自分の状況や心情にぴったりと寄り添ってくれたり、ときには勇気づけられる、なんてこともあるのが言葉の力です。
実は、幻想水滸伝には忘れられないセリフが数々存在します。
少年たちが残酷な現実に立ち向かっていく物語性だからこそ、胸に刺さることばがあるのです。
今日は少し真面目に。(笑)
おびび目線で、心に響いた幻想水滸伝のキャラクターたちのセリフを抜粋していきたいと思います。
ひとつでも「このセリフ素敵だな」と思ってもらえたら嬉しいです。
そして今回のこの投稿に関しては、未プレイの方向けに『ストーリーやキャラクターの人間関係に関わるネタバレは避けた内容』にしています。
この魅力的なセリフを見て、どんな時にこんな言葉を投げかけたのか、ぜひ実際に遊んで感じてほしいのです。
ことばは、人生観すら変わることもある魔法だと思っています。
幻想水滸伝の世界観を彩るセリフ5選
正しくたって価値のないものがあるように、間違っていても、価値あるものは・・あるんじゃないか?

まずは、幻想水滸伝1から。ビクトールのセリフです。
ある敵を打ち倒した後に、共に戦った仲間たちに放った一言。
信念や守りたい人のために戦った。
そこに敵味方は関係なく、正義か悪か、なんてことも野暮。
正々堂々と戦った相手を称える重い言葉。なので、選ばせていただきました。
常々、何が正しいか?で白黒をつけたがる価値観は存在します。
正解を選ぶことって楽なのかもしれません。でもそれは自分に嘘をつくということにもなるかもしれません。
間違っていることでも、守りたい大事な人がいたら…正解など、意味のないものになる。
それは私たちが生きる現実でも同じ。
幻想水滸伝は、戦争が大きなテーマになっているので、命を懸けているキャラクターたちとわたしたちプレイヤーとでは、ことばの重みに違いがあります。
が、何に価値を見出すかはどんな世界においても大事なことだと思うのです。
ビクトールはふと、慈悲深く、考えさせられる問いを主人公に投げかけてくるキャラクターです。
まさに、物語のキーパーソン。
プレイヤーたちに『思考』を導いてくれる心優しい熊さんなのです。
(熊!?ってどゆこと、と思った方はぜひプレイしてね♪笑)
人生は選択することの連続。物事の大小関係なく常に答えを迫られます。
なにかを決断するとき…これは、『そうするべきなのか or そうしたいのか』。
常に自分自身のこころに問いかけ続けることが大事なのかもしれません。
とても、考えさせられるセリフです。
あなたといると、やさしい気持ちになれる。

解放軍のリーダー、オデッサのセリフ。
旅の途中の宿で過ごしていた時の一言です。
元貴族である気品を備えながら、解放軍の、しかもリーダーとして帝国と対峙する勇敢な女性。
このセリフは主人公に向けたもの。
日々、厳しい戦いや辛い現実を目にしてきたオデッサだからこそ思うことがあったのでしょう。
やさしい気持ちになれる。
なかなか言えないことばじゃないですか?
だからこそ、厳しい決断がでいきるのかもしれないし、それは仲間を思いやる気持ちなのかもしれない…。
ゲームをクリアした後でも、この時のオデッサが、何を思って主人公にこんなことを言ったのか。
いまだにその真意は測りきれずにいます。
ただ。
わかる、わからない、というよりも
「あなたといると、やさしい気持ちになれる。」
そんなことばを聞くと、なぜだか胸がキュッと絞めつけられる。
泣きたくなる。
まさに、忘れられないセリフなんです。
その強さがあれば、全てを守れると思った。誰をも傷つけることのない優しい世界が手にはいると思った・・・・

ここからは幻想水滸伝2。
まずは、このセリフを紹介しなくては、幻想水滸伝2のことばの魅力は語れません。
このセリフは、物語の終盤にジョウイが主人公と会話したときの一言。
正義感の溢れるジョウイらしいセリフなんです。
いつも主人公と主人公の姉ナナミと3人で一緒だった。
ただ、『またあの頃のように平和な世の中にするための行動』が運命を違えてしまった。
それもまた、運命。
ジョウイの言う強さとは、なんなのか。
ここは実際にプレイしていない方はこの言葉だけでは想像しえないと思います。
けれど、このセリフは幻想水滸伝2のキャッチコピーとも言えるくらい、一人歩きしました。
強さ。
それは、権力。
または武力。
いや・・・精神力。
どれも強さの象徴とするには、間違っていません。
幻想水滸伝2は、このセリフに象徴するようにわたしたちプレイヤー自身に『本当の強さとは、なんなのか?』と問いてくるんです。
ジョウイは、主人公にとって頼りがいのある親友。自慢の幼馴染です。
そんな親しき相手にこんな胸の詰まるような言葉をなぜ、投げかけたのか…。
そんなことを思いながらこのシーンを見てしまうので、何度クリアしても、泣いてしまうんですよね…。
ぜひ、体感してほしい!
この言葉の真意を語り合いたいです。
多くの悲しみが人生にはあるさ。そいつから逃げるってわけじゃないさ。受け取って、それからどうするか考えるんだ。わかるな。

歴戦のベテラン戦士、ゲオルグのセリフ。
元帝国の6将軍である彼ならではの、世の中の過酷な運命を見てきたであろう者でないと発せられない重いセリフ。
物は考えよう。と言いますが、長く生きていれば経験でそれを感じられるもの。
時には都合よく、時には重く受け止める。
全てを真に受けて真剣に考えていては人間、心も体も持ちません。
人生は楽しい事ばかりではない。
苦難に直面した時に、それにどうやって対処するのか、が大事なんです。
いや、これは本当に、わたしにとっては人生におけるバイブル的な言葉と言っても過言ではなく。
『思考をやめない』
幻想水滸伝は、とても過酷な運命を背負った少年たちの物語です。
身近な者が亡くなったり、つらい別れを経験したり…直視したくない現実を乗り越えなければならない。
わたしたちの現実世界における、仕事や生活の中の様々な苦難などとは比べ物になりません。
ただ、何においても考えることをやめたら、人は前に進めない。
辛いことって受け止めること自体が難しかったりするんですよね…。
きっと人生のベテラン、ゲオルグさんにもそんな過去があったのでしょう。
私は正直逃げてもいいと思うんです。
いやいや…と思うかもしれませんが、逃げた後、またそこから考えたらいいと思います。
ゲオルグも「逃げるってわけじゃない」と柔らかく言っています。
その言い方にはいろんな意味が含まれているとは思いますが、きっとあなたなら乗り越えられるよ。という気持ちも含まれている気がして、心暖かくなるのです。
少し休憩して、考えない時間も大事です。
けれど、そのまま目を背けるのではなく、その経験をもとにどうするのか、が大切。
何年かかっても構わない。
けれど、自分にとって大事なことや人のことだけは見逃さない、信念を忘れてほしくない。
沢山の辛いことを経験したであろう、ゲオルグなりの主人公に対する労いのことばであったのかもしれません。
この先、苦難に直面したとき、大切にしたいことばです。
私はあなたの心を、あなたの想いを、あなたの目指すものを知っていたから全てに目を伏せて、私はあなたを愛したのに、なぜ、あなたは私に詫びるのですか?
ハイランド皇国の皇女ジルが、夫に言ったセリフ。
ネタバレになってしまうので、言われた相手が誰なのかは伏せます。
ここまで言わせるほど、ひとりの人を愛するって本当にすごいな…と。
主人公たちと対峙することとなる『狂王子』と恐れられた暴君、ジル・ブライトを兄に持ち、運命に翻弄された女性、ジル。
このセリフを聞くだけで、前述のビクトールのことば同様、正義か悪かなど関係がなく、ましてや皇女という立場すらも…。
そして、愛する人が、たとえどんな非人道的なことをしていたとわかっていても…それでも愛したい。
その想いが一方通行だったとしても…。
一心に想いつづける女性のひたむきさが痛いほどに感じられる、そんなセリフなのです。
戦争は、たくさんのひとの人生を狂わせる。
そんな狂った世の中を、信念をもって、命を懸けて、変えようとしている夫を支える献身的な妻。
見返りなどいらない本当の愛。
胸を打ちます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
途中熱がこもりすぎまし笑
こうゆう感情に訴えかけてくるようなことばに私はめっぽう弱く…。
ことばの先にある、こころに訴えかける。
幻想水滸伝はそんなセリフがたくさんこもった熱い作品だと思っています。
何年経っても色あせない、重厚で心を打つストーリーに出会えたことに感謝しています。
今回5つに厳選しましたが、ものすごく悩んだ中での5選。
語っても語っても語りきれません!
これからも、新作も含め幻想水滸伝シリーズを応援しています。
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